コロナとアイドル振り返り vol.1 配信媒体編

COVID-19が流行りだし、専らライブアイドル・そのオタクは在宅を強いられ、結果として今まで殆どのグループが手を付けていなかった様々なコンテンツを生み出すこととなりました。

今回は配信の内容というよりは、配信媒体・技術・決済手段etcに焦点を絞り、約3ヶ月の思い出を書いていこうと思います。

基本的には「無観客ライブ」について、です。

あくまで自分のオタクスタイルから考えたものになるので、その点はご了承を。

ちなみにvol.2では物販/特典会について書こうと思っている。(4月に書くと言ったな?あれは嘘だ)

いい配信とは何でしょう?

・音&画質がいい・安い(欲を言えば無料)・コミュニケーションが取れる

などでしょうか。

3ヶ月間で一番素晴らしいと思った配信を一つ選ぶとするならば、

「煌めき☆アンフォレント 2NDアジアツアー2020 -新宇宙±ワープドライブ- ON LINE公演!」

ZAIKO

これです。

いい点を列記します。

配信サービスはVimeoのプライベートモード

Vimeoは知る人ぞ知る巨大動画サイト。日本だと知名度は少々低いかもしれません。海外の機材レビューとか見ているとYoutubeよりVimeoのほうが多いかも。つまるところ安定しています。

さらにコロナ期間、Youtubeは働く人員が減ったことにより、規約違反判定(いわゆるBANです)を自動化したそうです。これによりYoutubeは誤判定が多発。

新型コロナウイルス感染症 2019(COVID-19)に関する更新 – YouTube ヘルプhttps://support.google.com/youtube/answer/9777243?hl=ja

オタクなら、何度も見ましたよね?この画面。

ネットサイン会をYoutubeで配信している所なんか、アーカイブごと削除されちゃって、再審理から復帰に至るまでも手間だし時間はかかるし…大変そうでした。

⚠良い運営の皆さんは同録をかけましょうね!!!OBSの配信と録画ボタンは別だよ!!!

映像に異常な投資(&ベテラン映像技術の皆さん)

在宅中は酒を片手にとか、リラックスした気分で見ている人も多い中、「配信トラブル、残念画質、”推しメンが全然映らない”」と、オタクは見るのをやめるか、Twitterで叩き始めます。

(僕も似た界隈の人間として)、裏方は演者の土台を築き上げる人だと思っているので、ベースあって初めて真っ当に演者を評価できるのです。

見た人は気づいたと思いますが、映像のクオリティが非常に高い。

なんと推しメンが機材レポにツイートしてくれたので貼っておくと

新宿BLAZEにクレーン(6mとかかしら…)入れてるのなかなかですよ。本来800人キャパ。

推しカメラ(メンバー一人ひとりFFからBSまで全てを担うカメラ)とは言わないものの、大事なショットはしっかり抑えていました。

24fps(=映画フォーマット、テレビより一秒あたりのコマ数が少ない)を使っていたのもおそらく技術さんのこだわりですね。

チケ代はまさかの1000円

箱代+各オペレーター人件費+映像・配信一式+演者側人件費、ギャラetc…

中途半端より(大赤字でも)今だからこそいいものを魅せていきたい、そんな心意気を感じました。

(zaikoの投げ銭システムは一応有りましたが、オタクそんなに使い慣れてる媒体ではないですよね…)

配信は「ユーザー数を無限に増やせる」。

今選ぶべき媒体は何処だろう?

オタクユーザー目線で書きます。

Youtube:決済機能なし。先述の理由で、現状あまりライブ配信にはあまりオススメできない。同録は録ろう(重要)

限定公開のリンクを販売してるところもありましたが、オタクを信用してはいけない、共有されて終わりやぞ。

一応Googleアカウント指定で共有できますが、あまりメリットはないでしょう。

Vimeo:決済機能なし。自分が見た限りでは、チケット販売サイトであるZaiko、TIGET、ticketvillageが内部的にVimeoを利用していました。(ZaikoはYoutubeも可)

1080pかつビットレートが高めで非常に綺麗。

Zaikoは海外のオタクからの評判もいいらしい。ちなみにブログ記事書いてたらPRTIMESからこんな記事がw

電子チケット制ライブ配信のパイオニア「ZAIKO」が完全オリジナルの動画配信サービス『ZAIKO LIVE』をリリース!主催者の負担ゼロでチケット販売から配信までを全て一元化!|ZAIKO株式会社のプレスリリースhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000051311.html

LINELIVE:どちらかとコミュニケーション向き。チケット販売や月額会員制度は可能だが、720pまで、かつ画質は悪目。PC視聴はおまけみたいな作り(この期間で多少マシになった、詳しくは過去のブログを参照)

Twitcasting:プレミア配信という機能がチケット販売システムになっている。Twitterとの連携が密にできているツイキャス。実は超オススメの媒体であった。なぜなら、販売手数料が2020年6月までは0%!すごいですよこれ。

1080p対応、実は結構画質も良い。

SHOWROOM:チケット販売は3月にリリースされたばかりの新機能。おまけで1080pにも対応した。SHOWROOMはあんだけギフト飛んで手数料とってもサーバー代でトントンらしいみたいな話。

どちらかというとコミュニケーション向きですね。

Zoom:これはめちゃくちゃ例外的だが、少人数ライブみたいな感じである。決済機能は無いので、QR決済や銀行送金、通販サイトで権利購入など…。

つまるところ?

慣れ親しんだツイキャスか、オタク御用達TIGET、新進気鋭のZaiko。

値段設定は?

衝撃的なツイート。THE BANANA MONKEYSの偉い人。

僕はこれは一概には言えないと思います。

然しながら、今どきのPPV番組、例えばNetflixやHuluなんかのお値段はせいぜい数百円。

”配信するだけ”の番組であるならば、せいぜい1000円、1500円が限度でしょう。

「2500円!?舐めてんのk・・・買います」とオタクはなってしまうので駄目なのですが、これで固定2カメ+有人1カメxグダグダスイッチゴミ音質。最悪でしたね。

演者たちは出演する現場を選べませんから、運営さんたちが良い現場を選別すべきだと私は思うのです。

あなたはいくらなら配信チケットを買いますか?

テレビ局の番組などと違って品質が非常に悪いものが大量にある訳ですから、

品質について信頼できる運営、信頼できる主催、或いはリハーサルなどで自分で品質をチェックできる。そんな環境があるべきだと思いました。

そういう意味で一つ、面白かった配信ライブを紹介します。

通常のツイキャス視聴に加えて、Zoom視聴というものがありました。

これはZoomのホストがPGM(キャスと同じもの)を流し、同時に視聴者の映像が会場のビジョンに映し出されるというもの。

恵比寿act*Squareという360度ビジョンのパーティー会場を活用したものでした。

アクトス
グラビアアイドル、舞台、ライブの総合サイトのアクトス「グラビアっちぇ」

似たような形の配信はリモステ!という所もやっていました。

・自分の声が届くという付加価値。普通にホール音響で鳴ってるっぽくて驚く僕。

・複数回のリハーサル(無料公開)で、どんなものか確認することができた。

・音に関しては課題を感じたが、積極的にユーザーの意見を聞いているという姿勢が凄くいいなと思った。

新しいことに挑戦するというのが何よりも良かったです。正直飽きてましたからね。新鮮なものに飛びつくタイプ。

2kという価格設定は、この付加価値を考えると妥当かなと思いました。

普通のライブハウスではできないのもまた面白い所

(ちなみに演者の真後ろのLEDビジョンは配信映像には向かない様子=ビットレートが吸われる、別位置にあるか、プロジェクターか。)

最後に

SKEに限らず、配信視聴者はおじさんが多い。

そもそも在宅コンテンツにお金を落とす民はおじさんなのかもしれない。

みんなでおじさんになろう。