直流で大電流を流したい!Anderson Power Products SB-50・175コネクタの圧着とコピー品の話

直流で大電流を流したい、しかしボルト固定は手間…

そんなときに重宝する通称アンダーソンコネクタ。

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上がSB-175、下がSB-50です。分かりにくいですね。かなりサイズが違います。

所要で使う機会がありましたので、メモ書き程度に色々残しておきます。


本家メーカーのページはこちら。
Anderson SB® 175, SB175, SB 175, 175A Anderson connector
https://www.andersonpower.com/us/en/products/sb-sb-boots/sb-175.aspx

容量・コネクタサイズによって、SB-50/120/175/300と分かれています。
今回5.5sqと22sq電線を使うということで、SB-50/175を選定しました。

選定時に注意しなければならないのは、純正品の場合、(セット品型番を除き)ハウジングとコンタクトはそれぞれ別であるということです。

購入はMouser Electronicsから行いました。その他、純正品はRS-Onlineからも購入できます。

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純正品の証。

コピー品は、Amazonで
フォークリフトコネクタで検索すると出て来ます(稀に本物が有ります、ただし値段を見れば大体分かります)

Aliexpressでも、大量に出回っています。
というかAliexpressでは「AITMとS&D Products」というコピーメーカーのものしかありません。
https://www.aliexpress.com/wholesale?catId=0&initiative_id=SB_20171016064140&SearchText=anderson+connector

コピー品の場合も、純正品の場合も、コンタクトの選定には十分気をつけなければなりません。
例えば、SB-175に22sq電線(≒4AWG)を差し込む場合は、「1384-BK」を選択します。
本家データシートのSilver Plated Wire Contactsの項目です。

AmazonやAliexpressでのコピー品等の場合、大抵”コンタクトがセットです”。そして、対応ワイヤーゲージが書いていないことが多いです。
その場合、コネクタが到着してからケーブルの選定に入るのがオススメです。
SB-175の場合、0-6AWGであったりと、大体の範囲は分かりますので、余裕を持った選定をどうぞ。

防塵キャップのみ、コピー品をAliexpressで購入しました。キャップ純正品10$は…。


さて、圧着です。

使用した工具は、
マーベル(MARVEL) 圧着工具 ハンドプレス 裸圧着端子・スリーブ用 MH-38
です。

全体重をかけて、ぐいっと二箇所圧着します。圧着確認機構が作動するまでしっかり押し込みます。

※追記:圧着は一箇所で十分です!!引っ張り強度は変わりません。

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22sq、38sqとなると、相当工具や使用箇所、逆側の圧着端子等も限られてきますので、余程の大電流でなければ、片手で圧着できる5.5sq程度に留めておくと良いかもしれません。(定格の80%程度を目安に)

どこぞの販売ページに圧着または半田を流し込めと有りましたが、超絶パワーの半田ごてを持っていないと厳しいかと。
あと半田は脆くなりますのでこの大電流を使用するコネクタには全くオススメしません。


最後にハウジングにコンタクトを挿入して完了です。
5.5sq+SB-50の場合、スルッ→カチッと入りましたが、22sq+SB-175の場合、グイグイグイ→ガチッという感じでした。

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コネクタはかなり強く嵌合しますので、力を入れにくい場所に使うときは、ハンドル等のオプションを使用することをオススメします。

Youtubeに、アンダーソンコネクタのバラし方解説動画がありましたのでご紹介。

[【作業要領】 バッテリーケーブルコネクタの分解要領]

以上です。

尚、この記事によって得られた情報により、事故などが発生した場合、また何らかの損害等が発生した場合、一切責任を負いませんので、自己責任でお願い致します。