これはあくまでも参考事例であり、これをもとに読者が行った改修・改造によって起きる事件・事故などに関して、筆者は一切の責任を負いません。
という前置きをした上で。
日立建機のホイスト「1SH」と、それに付随する天井クレーンのシステムが動かなくなりました。
三相200Vが電磁接触機で誘導電動機と直結されてるだけなので、システム的にはとても単純なのです。
まず、回路図がコレ。
結論から言うと、全てのボタンでビクともしなくなった場合、右上にある逆相リレーの故障が殆どじゃないかなと思います。
知恵袋に一件似たような質問がありました。
電動チェーンブロックの逆相防止リレーについて。日立製の電動チェーン… – Yahoo!知恵袋
これは、電源に3相のRSTを逆に繋いだ場合(たとえばRTS)、下のボタンを押したら上がり、東西南北も逆転してしまう、なんてことを防止するためにあります。
そんな事が起きても困るので、間違って逆相に繋がれた場合、リモコンに電源を供給しない=動かない、という動作になるのです。
電源の位相が逆転するという現象は、分電盤でも弄らない限り起きないので、それを了承の上で、逆相リレーをバイパスする回路にします。
(もちろん部品交換するのが一番ですよ!)
(純正でなくとも、オムロンの監視リレーK8シリーズでも大丈夫かなと思います。)
切れてる黄色い線が当該の線。
奥側がリレーのCOM/NOに、手前側が電源トランスとリモコンに繋がっています。
つまり手前側の2線を絶縁被覆付き閉端子かなんかで短絡させましょう。
これで無事動くようになりました。
万が一の為に、該当のブレーカにでも「逆相リレー撤去済み」のテプラでも貼っておきましょう。
おしまい。